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当社グループは、将来の環境エネルギー分野の課題を解決する新製品・新事業の創出を目指しています。
2023年に、業務提携を密にしたAZUL Energy株式会社は、有機系色素構造を活性中心に有し、従来燃料電池に用いられてきた白金系触媒よりも高い活性を示すことに加え、コスト・性能・耐久性などに優れた「AZUL触媒」を開発しています。日本化薬グループは精密有機合成や材料の分散に関する知見を生かしてパイロット製造を担っており、空気電池、水素製造用水電解、燃料電池用途等の次世代エネルギーデバイスを扱うお客様にサンプル提供を始めています。
また、水素エネルギー社会の実現に向けては、東京科学大学（旧東京工業大学）山口・黒木바카라 게임室を中心とする水電解技術開発のコンソーシアムに参画し、白金などの貴金属を用いない水電解システムの開発を目指しています。当社は、膜の材料となるモノマーおよびポリマーの合成やそのフィルム化、精密フィルム加工など、機能性材料やポラテクノ事業で培った技術を活用して、高耐久性を有するアニオン交換膜の開発と実用化により、水素エネルギー社会の実現に貢献していきます。
新事業企画グループは、新製品・新事業の創出に向けてオープンイノベーションを推進しています。
スタートアップを含めた企業や地方自治体、大学等合わせて多くの団体が参加するケンブリッジ・イノベーション・センター東京（https://jp.cic.com/）に担当者が入居して活発な情報交換に参加する他にも、ベンチャー・キャピタルへの出資、ピッチイベントへの参加・開催、起業マインドを醸成する研修の実施、社内においては事業部・経営企画部・知的財産部のスタートアップ連携担当者会議を月例開催するなど、具体的なテーマ創出を目指して取り組んでいます。
これらの活動の成果の一つとして、2024年8月より、触媒の技術によってカーボンニュートラルの実現を目指すベンチャー「iPEACE223株式会社」との協業を開始することができました。iPEACE223が技術を保有するゼオライト触媒は、バイオエタノールからエチレンを経て、プロピレンおよびその誘導体を製造可能であり、従来の製造法に比べても高い水準の収率となることに加え、工程を通して排出するエネルギー換算CO2排出量を石油由来に対して1/3程度に抑えることができます。日本化薬の触媒評価技術や、生産スケールアップ・量産化のノウハウ、アクリル酸・メタクリル酸製造業界とのつながり等も生かして、2030年頃の上市を目指して開発を進めていく予定です。
オープンイノベーションの推進は、常に新しい知識を習得する必要があり、既存のセオリーがない難しさもありますが、それ以上に、当社の新しい可能性を切り開く立場にいるというやり甲斐も感じられます。ゼオライト触媒に続く第2、第3のテーマを創出するべく、精力的に活動していきたいと考えています。
テクノロジー統括 바카라 게임企画部 新事業企画グループ
古江 誠（ 写真左）・原 幸広（ 写真右）
自動車産業の分野では今後、電気自動車（EV）の室内の拡大に伴うエアバッグの大型化やアセスメント強化などの変化によって、安全部品に一層高い性能が求められます。また、ドローンや空飛ぶクルマ等次世代モビリティの社会実装に向けて、公共安全を確保するための安全部品の早期普及・標準化が重要事項の一つです。
当社グループではこれらの課題にスピーディに対応するために、CAE（Computer Aided Engineering）の技術確立検討を開始しました。CAEとはコンピュータ上でさまざまなシミュレーションを実施して結果を予測できるシステムです。応用分野は広範ですが、自動車産業の分野では車体設計などに活用が進んでいます。
安全部品の開発へCAEを適用することで、インフレータ・エアバッグ内のガスの流れに関わる流体計算や、空飛ぶクルマが万が一墜落した場合などの衝突計算を行い、その結果を画像や定量化した数値データなどで得ることができます。また、このような精度の高いCAEの結果を、エアバッグモジュールメーカーや、ドローン・空飛ぶクルマのメーカーと共有することによって、業界に求められる共通課題への提案力を強化できると考えています。このような検討を進めながら、2026年頃を目途に、実際に活用できる水準のCAE技術確立を目指していきます。
ドローン用安全部品の開発実績を活かした바카라 게임・開発テーマとなる「空飛ぶクルマ向けの安全装置の開発」を、2022年1月よりコーポレート바카라 게임テーマ※として開始しました。
有人飛行を想定し、2030年頃からの普及が見込まれる空飛ぶクルマは、産業用ドローンに比べて総重量が大きく増すため、その安全装置も大型化すると予想されます。PARASAFE ® のようなパラシュートによる緊急安全装置の提案から開始して、協業パートナーや業界との情報交換を通じて、空飛ぶクルマに最適な安全装置の姿を模索していきます。
セイフティシステムズ事業やドローン用安全部品で培った火薬安全技術をさらに発展させながら、エアロ事業推進部および바카라 게임企画部を中心として、新たなエアモビリティに安全・安心を提供するべく尽力してまいります。
データマイニング、機械学習、データの可視化など、바카라 게임・開発におけるデータ活用は、新製品創出の加速のために特に重要な取り組みです。「デジタルデータの蓄積」「デジタルデータの活用」「リテラシー・スキル教育」を三本柱とし、바카라 게임・開発を支援する基盤や仕組みの整備を進めています。
これまでに実験室など바카라 게임員の活動の場から容易に利用できる各種ツールやクラウド環境が整備され、日常的に高度なデータ解析を行うことが可能になってきました。蓄積してきた経験知に新しい視点を加え、付加価値の高い製品を効率的に開発するため、これらの活用を進めます。
引き続き、各바카라 게임所がより高い競争力を発揮できるよう、바카라 게임・開発の『変化』をサポートしていきます。
テクノロジー統括が推進する社外の産官学やスタートアップ企業とのオープンイノベーションに一層力を入れるため、CIC Tokyo（ケンブリッジ・イノベーション・センター東京、https://jp.cic.com/）のコワーキングスペースに企画担当者が入居しています。
CIC Tokyoでは企業とスタートアップ、地方自治体や大学等合わせて250ほどの団体が参加し、密に情報を交換して活発に横のつながりが作られています。日本化薬グループも、テーマごとに開催されるイベントでの意見交換や、海外スタートアップと日本企業をマッチングするプログラムなどに参加して、積極的に外部団体やさまざまなコミュニティとのパイプを築いています。また得られた情報は、各事業領域・経営企画部・知的財産部のスタートアップ連携担当と共有しながら、ターゲット4分野に関わる事業機会の創出に役立てられています。
ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社（以下「UMI」、https://www.umi.co.jp/）が運営する「UMI3号ファンド」は、「優れた素材・化学企業の育成を通して日本の技術力を強化し、世界に通用する産業構造を醸成する」というビジョンのもと設立されました。「 環境・エネルギー」「 食糧・農業」「 ライフサイエンス」「電子・情報」 「モビリティ」などの産業分野における開発～生産技術確立のステージに、適切なリスクマネーの供給と経営支援を行います。量産のステージではベンチャー・企業間の積極的な連携をコーディネートします。
日本化薬グループは、UMI3号ファンドの投資領域の企業を支援するため、2022年12月に出資しました。また出資者向けのスタートアップ企業情報等を活用し、바카라 게임・開発に必要な要素技術の導入のため積極的に交流しています。
iPEACE223 株式会社（https://ipeace223.com/）は、バイオエタノールからゼオライト触媒を活用してプロピレンとその誘導品をサステナブルに製造し、カーボンニュートラルの実現を目指しています。この革新的な触媒技術は、エチレンからプロピレンを高選択的に製造できるため、コストを抑制し、複雑な工程を必要とせずに小規模プラントでバイオプロピレン製造が実現できます。日本化薬は本技術の優位性に着目し、2024 年度より同社と共同바카라 게임を開始しています。
この度、共同바카라 게임が順調に推移し、より密接な連携・協力を目的に出資いたしました。今後は日本化薬の保有する触媒開発・工業化の知見とiPEACE223 の触媒・プラント設計技術を融合し、バイオエタノールを原料としたバイオプロピレン製造技術の実用化に向けた取り組みを加速することで、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
